ある日の平和なお昼休み。

 

 


「ふーっやっと飯だぁっ」
「今日は要君達のクラス、授業15分も長引いたんですよね。
 15分て長すぎますよねーしかも4時間目なんて。僕だったら絶対途中でお腹鳴ってますよ〜。」
「ホント、辛かったぜぇ〜ったく、あのインチキ化学教師め、いつもいつも授業なげぇ〜んだよなぁ〜」
「さて、じゃ、お昼先に食べちゃいましょっか。」
「そだな。」
「それにしても祐希君に悠太君、トイレだけなのに随分長いですね〜」
「さぁ、購買でも寄ってんじゃね?いいから食おうぜ?」
「はい。」


いただきま〜す

 


「ところで要君に折り入って相談が…」
「何だよ、急に」
「実は…」
「何だ、話づらいことなのか?」
「いえっそういうわけじゃないんですが…」
「じゃあ言ってみろよ」
「はい、実は今日体育の時間柔道があったんです…」
「あぁ、この時期はな。俺のクラスも今やってるぞ。」
「そうなんですか?実は…今度テストがあるんです。」
「テスト?あぁ、大外刈りだったか?あれだよな。」
「はいっでも僕、柔道苦手なんですよ…」
「そりゃあなぁ、俺もあんま得意じゃないし…あれって運動神経の問題じゃねぇのか?」
「そうですけど…でもその今度の授業が明日なんですよっ」
「そりゃ御愁傷様だな。」
「もうっそんなこと言われたいんじゃないんですよっ!!」
「じゃあなんだよ…ってまさか、俺に練習相手になれと!?」
「お願いしますっ!」
「あのなぁ…だったら悠太とか、祐希に頼みゃいいだろ。
 祐希はまだしも悠太は運動そこそこ得意そうだし。」
「そうなんですけど…でも悠太君だと身長僕より結構大きいじゃないですかっ
 それに何だか頼みづらくて……」
「はじめから祐希は眼中にないのはわかるしな。
 絶対アイツ『やだ。』だし。ハイハイ、やってやるよ。
 まぁちょっとここは固いけど…俺の上着敷いておけばいいか、よし、来いよ。」
「はい、じゃあいきまーす!!」

 
 ぽてっ


「おい、春…これじゃ明日のテストは無理だと思うぞ…」
「す、すいませぇ〜ん…」

 
「謝ったってしょうがねぇだろ!仕方ねぇなぁ…
 俺の下手くそなので良かったら手本にやってやるから良く見とけよ…?」
「本当ですか?お願いします!!」
「じゃあ行くぞー?」
「あ、はい…あ、やっぱり怖いです…」
「おい、今更何言ってんだよ…いい加減心の準備しとけって」
「でもやっぱり怖い…」
「でもこれが初めてじゃねぇんだろ?
 まぁ、(技が)入るとホントに痛いらしいけどな。
 だからうまいやつのほうがいいって言ったんだよ。
 きっと、正しい反応(受身)が出来ればこれ位どうってことねぇって!」
「でもやっぱり僕(技)受けるの苦手で…」
「感度(反射神経)良ければ大丈夫って言ったろ?もうホントいいからいくぞ?」
「優しくしてくださいね…?」
「ばーか。痛ぇのなんてこんなことすりゃ当然のことだろ?優しくなんて無理…」

 
ドサッ

「あっ」
「大丈夫か…?」

 
バーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!

「「ちょおおおおおおおおおおおおおおおおおっと待ったあああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」


「何だぁいきなり!!って祐希に悠太どうしたんだお前ら…「「それはコッチの台詞ですから」」
「はぁ!?何言って…あ!!いやいや、これには深〜いワケが…」
「要…俺に不満があるなら言ってくれればいいのに…」
「春っ大丈夫!?変なことされてない!?」
「おい!お前らなんか勘違いしてねぇか!?
 っていうか俺は不満もねぇし、春に変なこともしてねーよ!!!」
「春、ちょっとコッチ来て。」
「え、あの、ちょっと、悠太君??」
「要はコッチ来て。」
「おい、祐希、何なんだよ!?俺は何もしてねーぞ!?断じて何もしてねぇーんだからな!!」

 


かくして平和なお昼休みは終わった。

 

 

 

 

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 祐希×要編

 

 
「どこまで連れてくんだよっおいっ!!」
「要……さっきも言ったけど、俺が攻めるのに不満があるなら俺が下でもいいよ…?
 何でその不満を春にぶつけんの。
 さぁ、お兄さんがいつでも受け止めてあげるからいらっしゃい。」
「馬鹿言ってんじゃね―――――!!誰が普段受けだからって不満があるだぁ!?
 まぁあるっちゃあるけど…じゃなくて、それだけで春に当ったりしねぇよ!!」
「じゃあ何であんなことしたの。」
「あんなことって…お前らどっから聞いてたんだよ。」
「『じゃあ行くぞー?』あたりから」
「おいおい、それってあの会話の重要な部分かなりすっ飛ばしたとこから聞いてねぇか!?」
「は?」
「だぁかぁらっ俺はアイツの明日あるとかいう
 体育の授業のテストの練習相手になってたんだよ!!」
「保健の実技?」
「どこの学校で子供の作り方なんて手取り足取り教えてんだよバァーカ!!
 柔道だっつの!!しかも始めのほうで体育っつたろうが!!」
「まぁ、そんなことより。」
「?」
「恋人同士の仲直りと言ったらこれでしょ」
「おわっ」
「いっただっきま〜す」
「いっただっきま〜す、じゃねぇ!!!乗っかるな!!
 やめろ!!飯!飯を食わせろ!!な?そしたらヤッていいから」
「だめ」
「飯ぐらい…って聞けよ!!な、ちょっ…」

おわり。

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 悠太×春編

 

 
「あのぉ、悠太君?」
「……」
「もしかしなくても、怒ってます?」
「……なんで押し倒されたりしたの。」
「あ、あれは誤解なんです!!僕が明日の柔道のテストのことで
 要君に練習相手になってもらえないかって相談したんです。
 そしたら要君、いいって言ってくれて。それで…」
「ふぅん…一応わかったけど」
「あははは…(顔はまだ全然怒ってます;;)」
「じゃあとりあえず春。」
「はい。」
「今日暇?」
「あ、はい…」
「家に誰もいない?」
「はい…ってえ!?///」
「あんなこと言って俺を煽っておいて何もないとは考えにくいと思いますけどね。」
「(ひーっ!!!)」
「じゃあ戻ろうか、多分祐希も要もすぐには帰って来ないと思うけど」
「え?何でですか?」
「ナニだよ」
「ナニって!表現がちょっと…ってうわぁ///恥ずかしいですよぉっ」
「何で春がそこで恥ずかしがるの、いいや、先、お昼食べよう。食べなきゃ放課後きついし。」
「………」


 

 

おわり。

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