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初めて見たとき、彼をあきらに似ている、と思った。
それはひとえに、見た目からだった。
黒くて真っ直ぐな髪、そして真っ直ぐな瞳。


だけど、いつからか気づいてしまったんだ。
彼はあきらじゃなくて、だけど、本当に愛おしいと自分が感じていることを。
俺を越えようとする力強さに。
誰に頼ることもなく生きていこうという固い意志に。


「あ、塚原君。計画書の提出だよね。校長室に提出だよね。
ごめんね、途中で足止めを食わせて。変わりに俺が出してくるから。
提出したらそれで終わり、だったよね?」
「え…あ、はい。」
「じゃあ、はい、貸してその紙。」
「あ、いや、…」
「いや、昨日から頑張って仕事してたみたいだし疲れてるでしょ?
その上に足止めさせちゃったんだからその償い位にはなるだろう?」
「はぁ。」

いつも自分だけで仕事をこなそうとする彼から無理やり書類を奪った。

また君は俺を越えられないと悩むんだろう。

昔からそうだった。
君はいつでも俺に会うと目を合わせない。
何かしてやれば歯痒い顔をして俯いて。


このまま俺のことだけを考えて生きていけばいい。
離れられなくなる位。憎まれようと罵られようと構わないから。
俺の目を真っ直ぐに見つめて欲しい。
それが冷たいものであったとしても。


そんな俺の想いを知ったら、
君は俺のことを軽蔑するんだろうか。

 

「こんなにも君が好きなのにね。」


君は気付かない。


あとぐぁき。

第二話です。が…しかし…短い。
アップするの遅かった上に一話でこれしか内容がないとは…
痛い。痛すぎる…!

2006/10/15     しらのたまこ

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